2012年4月16日
今年のお花見ライブは「滝の白糸」だったせいか…長年の私の公演で初めての雨の日でした。お足もとのお悪い中、お出かけいただきました皆様に御礼申し上げます。休憩を入れての朗読は1時間半以上の長い作品で、外の雨も非常に激しかったものですから、お花見は中止にして皆様とゆっくりお話させていただきました。朗読前半の衣裳は白、後半はピンクをポイントに白糸の心の哀れを表現しました。昨年は三越劇場公演が5月でしたので、お切符の御注文を頂きましたが今年は9月2日(日)ですので暫くお待ちください。 6月19日(火)桜桃忌ライブと6月22日(金)23日(土)ひとり芝居「たけくべ」はご予約をお受けしております。
2012年4月9日
朝早くから鶯が大きな元気な声で気持ち良そう…道々の桜が見事です。今週土曜14日のライブ後の新宿御苑・一葉桜のお花見は、ちょうど見頃かと思います。この日に朗読する「滝の白糸」は、泉鏡花の「義血侠血」の文章で、昨年より長いのですが、稽古がとても楽しい作品でもあります。どんなふうにお伝えしようかと思うだけでも、ウキウキしてくるのです。どうぞお楽しみにお出かけください。
6月22日23日の横浜相鉄本多劇場でのひとり芝居は「たけくべ」に決定しました。ついに14歳の美登利役に挑戦します。いつもの阿部照義氏の脚本です。こちらもお楽しみに予定に入れておいてください。
2012年4月2日
桜の開花宣言も出され、2週間後にはお花見ライブの公演日となります。昨年の「外科室」に続き、今年も泉鏡花の作品をお聞きいただきます。新派の舞台でも映画テレビでも親しまれている「滝の白糸」は明治27年の11月1日~30日読売新聞に「義血侠血」という題名で連載されたものですが、翌28年に川上音次郎一座が脚色し題名も「滝の白糸」と変えて浅草座で上演し好評を博したことで、本来の題名を知る人も少ないかもしれません。水芸人・滝の白糸(本名:水島 友)が、ふとしたきっかけから、お金のために学問を断念した村越 欣弥への支援を始め3年目に大変な事件が起こる面白いお話です。どうぞお出かけください。
2012年3月26日
母校の閉学式に出席してきました。1953年立正学園女子短期大学として設立され「人間愛」を建学の精神とした教育を受けた卒業生30,265名。私は、寮生活を過ごし品川・旗の台校舎で学びました。卒業式後のホテルオークラでの謝恩会の折、校名が文教大学女子短期大学部に変更される事を知った時の驚きと悲しみ…1985年には現在の湘南校舎に移り同窓会室も出来ました。けれど今年3月の卒業生が最後となったのです。時代の流れと受け止めるしかないのですが…閉学式に続くレセプションでは、懐かしい皆さんとの話に花は咲きましたが…云いようのない悲しみの処理には時間がかかりそうです。
2012年3月19日
昨年の「樋口一葉お誕生公演」は、東日本大震災の翌日という状況のなかでの開催でしたが、今年は小雨降る中、山梨県立文学館のお庭の梅の香りに包まれての公演でした。お出かけくださいました皆様、お心にかけてくださいました皆様に御礼申し上げます。 今回は「ひとり芝居をうまれて始めて観ました、相手役が見えました」「驚きました、来年を楽しみにしています」「一葉のことはあまり知らなかったのですが、興味を持つことが出来ました」いうご感想が、前回より多く寄せられたことを嬉しく存じますと共に、一葉の両親の郷里で行う『一葉の誕生を祝う会』が公演を重ね、山梨県に根付くことが出来ればと願っております。
2012年3月12日
今朝、鶯が鳴きました。
去年、東日本大震災の日、私は舞台稽古前でスタッフと共に劇場におりました。吊り下げられた照明機材の音が響き恐ろしさに身を震わせました。でも被災地の皆様の恐怖を思えば……まだ、ご家族が見つからない人々、仮設住宅で暮らされている人々…テレビから被災地の皆さんの声が聞こえてきます。「生きていることは生かされていること」は、重たい言葉です。
来週は、去年と同じ劇場で「樋口一葉お誕生公演」を行います。今回は、早稲田大学図書館特別資料室からお借りした角兵衛獅子の貴重な写真がプログラムの表紙を飾ります。どうぞ楽しみにお出かけください。
2012年3月5日
ひな祭りも過ぎて、鎌倉八幡宮の牡丹園入口の梅が見ごろの頃になりました。我が家の梅は残念ながらまだですが、皆さんの処はいかがですか?今年の花はのんびり、ゆったり咲いてくるのでしょうかしら…被災地の皆さまの処に、早く花が咲いて欲しいと祈るばかりです。
2週間後は甲府で樋口一葉お誕生公演「わかれ道」の舞台です。今年は、高校生対象公演も行いますので、登場人物・吉三と同世代の高校生たちがどんなふうに感じてくれるか楽しみです。先日参加した湘南藤沢市民マラソンで私の走っている姿がアップされていると聞いて見てみました。思っていた以上に楽しそうな顔に、自分でも驚きました。
2012年2月27日
昨日は、生まれて初めてのチャレンジ湘南藤沢市民マラソンに参加しました。スタート前に谷川真理さんが話された「自分の体の声を聴きながら走ってください」というメッセージが心に響きました。5.64マイルの参加者は1,221名で、私は真ん中あたりに位置しスタート直後は周りの皆さんと歩調を合わせていたのですが、江の島の橋を渡ったあたりから体が温まり、心もリラックスして不安なく気持ち良く走りきることが出来まして気がついたらゴールイン。自分でも驚きました。応援するのと走るのとは大違いで良い経験になりました。3月の甲府公演をご観劇くださる皆様に、始めての感動をお届けしたいと思いも新たにいたしております。
2012年2月20日
あの恐ろしい東日本大震災から1年が…スローフード新宿応援団の友人からお知らせが届きました。彼らは「スローフードとは美味しくて、環境に配慮された公正な食べ物のこと。私達が口にする食べ物は、美味しくあるべきで、環境や動物の権利保護や私達の健康に害を与えないクリーンなやり方で生産されるべきだ」という考え方で食について活動しています。ご興味のある方は3月11日(日)13時~16時 新宿区四谷地域センター11F調理工作室で行われる「放射能汚染をめぐる牛肉のお話と、セシウム牛を食べる会」にお出かけください。(牛肉は基準値以下で、セシウムフリーのお食事もあります)お問い合わせは、03-3354-6064へ。
2012年2月13日
マコ通信の編集長は大のマラソン好きで、あちこちの大会に参加していますし、マラソンを題材にした小説も書いています。私もずいぶん前から勧められていたのですが…今年は3月公演の体力作りを兼ねて今月末に行われる湘南藤沢市民マラソンに参加することになり準備を整えているところです。初心者の私は5キロを走ります。制限時間は40分なので何とかなるのではないかしら…と思っているのですが…出発は江の島、湘南海岸公園を折り返し片瀬東浜交差点から江の島に戻るコースで、海の近くを走るのが楽しみですが…本当のところとても不安なのです。見かけたら応援してくださいね。
2012年2月6日
柳原和子さんが癌の再発と戦う姿を追ったドキュメンタリー作品『百万回の永訣』をみて、治療しながらどう生きられるのか…を探る彼女の心の変化が胸に刺さりました。また医療に対して納得いくまで医師に質問する彼女の姿に強さも感じました。けれど、彼女のように誰でも希望通りの医療を受ける事は難しいのではないかしら?とも…
衝撃的なパルコの広告のデザイナー石岡瑛子さんが亡くなったと知り残念でなりません。でも残された様々な作品は、きっと時代を越えて多くの人々の心に刺激を与え続けことでしょう。 彼女が衣装を担当したブロードウェイミュージカル「スパイダーマン」がロングラン興行になると嬉しいのですが…
2012年1月30日
黒澤明監督の「生きる」を、初めて観たのは19歳の時でした。六本木交差点のアマンドで待ち合わせた友人と共に、俳優座劇場に行きました。観終わって劇場を出た時は、やり場のない怒りが湧いてきて、「自分だけを守る大人には絶対なりたくない」と語気を強めて語り合ったものです。その作品を久しぶりに観たのですが、あの時、わざとらしいと感じた若い女性職員の笑い声からは生きるたくましさを、工事中の公園を見つめる主人公の顔にさした光に生きる希望を、お焼香に来た女性達の押し殺した涙に深い愛を感じました。また、あの頃は怒りの対象でしかなかった男性職員たちの姿が哀れに思えたのは、多少の経験を積んだ結果かも…と思いながら今日の誕生日を迎えました。
2012年1月23日
10ドル紙幣に誰が
このページをスタートしてから初めて先週、更新を滞らせてしまいました。楽しみに読んでくださっている皆さん、ごめんなさい。私は、医師の指示通りに治療に励んでいるにも拘わらず母の状態に変化がない不安や、その説明に疑問を持ち始め暗いトンネルの中に迷い込んでおりました。あれこれ悩んだ末、セカンド・オピニオンを求め、複数の医師の意見を聞いたことで母の痛みの原因が解明され、『朝が来ない夜はない』の言葉通り希望が見えてまいりました。
インフォームド・コンセントと、セカンド・オピニオンは、車の両輪だと実感しました。健康を害して苦しまれている皆さんに是非お勧めいたします。
2012年1月11日
全国各地でのお正月の様々な行事も終わり、そろそろ仕事がお忙しくなる頃だと思います。皆さまから沢山のお年賀状を頂きましたこと心より御礼申し上げます。しかしながらお返事を出せませんことをお詫び申します。また、マコ通信13号のお届けも遅れておりますことを、お許しください。私は、昨年の一葉忌ライブの終了後から母の病と闘う日々を過ごしております。このページをお読みくださっている皆さまの中にも病気や怪我で苦しんでおいでの方もいらっしゃると思いますが、『ご自分の生きる力を信じて必ず治してみせる』と言う意気込みで、日々をお過ごしくださいますように!お互いに頑張りましょうね。
2012年1月4日
新しい太陽が昇り、笑顔溢れる良い年になりますようにと祈る2012年辰年の幕が厳かに開きました。昨年の数々の悲しい出来事が消えてなくなることはありませんが不思議な勇気が湧いてくる気がいたします。皆さまのお幸せを心底よりお祈り申し上げます。 樋口一葉が明治25年1月1日に書いた日記の書き出しをご紹介します。「まつ人、をしむ人、喜こぶ人、憂ふる人、さまざまなるべくき新玉(あらたま)の年立ち返りぬ。天のとのあくる光に、ことし明治25といふ年の姿あきらかにみえ初(そめ)て、心さへにあらたまりたる様なるもをかし。」本年もよろしくお願いいたします。
2011年12月26日
自然の猛威に驚き怯え、安心で安全だと思っていた日常生活が当たり前のことではなかったことを知り、生活を取り巻いている全てのものの尊さを実感し、『絆』という言葉に暖かな救いを感じた2011年でした。生きていることが奇跡と思えるほど…命の尊さを再確認した年でもありました。だからこそ、「今」を大切にしなければと。 太宰治・女生徒の文章に「いま、いま、いま、と指でおさえているうちにも、いま、は遠くへ飛び去って、あたらしい「いま」が来ている。ブリッジの階段をコトコト昇りながら、ナンジャラホイと思った。」 皆さんが良い年を迎えられますようにと心よりお祈り申し上げます。
2011年12月19日
私も参加しております東日本大震災で被災した方々への応援活動「みなと応援村」は、『石巻湯たんぽ1000物語』に続き、AED(自動式除細動器)をお送りし、現在は、地域の方々に気軽に寄っていただくフリースペースを確保して衣料品等の物資バザー(無償)、囲碁将棋の集まり、食事会、こども達の憩いの場、学習支援などの計画を進め、囲碁・将棋盤、小説本、漫画類、CD/DVDソフトの提供を呼び掛けております。中古品で構いませんので、ご協力いただけます方は下記住所に、午前中配達指定でお送りください。
〒986-0015
石巻市吉野町3-6-12 「みなと応援村」
Tel:090-2852-9119
よろしくお願いいたします。
2011年12月12日
屋上で寒さに震えて美しく光り輝く皆既月食を見つめながら、「こどもの詩を読む会」連続公演(毎年12月12日)の名古屋のステージで皆さんとお会いしていた9年間のことが思い出されました。懐かしいと言えば、灼熱の太陽を浴びながら、甲州ことば指導を担当し走り回って撮影に参加したNHK月曜ドラマシリーズ『夢みる葡萄』の演出・松浦善之助氏の最新作『真珠湾からの帰還~軍神と捕虜第1号~』(12/10放映)を観て、感動が溢れました。死を常に意識しながらの日常を過ごされていた人々の姿が迫ってきて…テレビドラマでこんなに心が震えたのは久しぶりのことでした。再放送があると思いますので、是非、ご覧になってください。
2011年12月5日
私の額のあちこちが小さく盛り上がりボクボクして痒くなり痛くなって3日ほど経つとポロリと、ガラスが出てきます。これは、平成3年1月2日撮影現場に行くロケバス乗車中に遭遇した交通事故が原因です。その頃は365日休みなく仕事に追われていました。「休みなさい」と母に注意されながらも、是非にと依頼された仕事を断ることが出来ませんでした。しかし出発して10分もたたずに血まみれに…まるで事故に遭うために引き受けたようなもの。そして20年経った今も時々、額に埋め込まれたガラスが現れます。
12月は世の中が忙しくなる頃。どうぞ、くれぐれもご注意なさってください。
2011年11月28日
本年の各教室の生徒さんの発表会も、私のライブも無事終了いたしました。お出かけくださいました皆様、お心にかけてくださいました皆様に心より御礼申し上げます。
一葉忌ライブで朗読いたしました「たけくらべ」は、一葉さんの代表作でもあり長い作品ですから、台本を仕上げるまで随分と悩み時間もかけました。このお話の舞台である吉原遊郭界隈の雰囲気を感じて頂けるにはどうしたらよいか…あれこれの資料を探し、笛や鼓の演奏、雨の効果音などを福原幸三郎さんにご協力頂いてのステージとなりました。当日は晴天に恵まれ、笑顔の皆様をお見送りして安堵いたしております。
ありがとうございました。
2011年11月21日
第55回白井市文化祭・演劇祭に参加して行われた『根っこパートⅡ』の発表会は晴天に恵まれ、在住者のみならず東京や横浜からもお運び戴き、盛況のうちに幕を下ろすことが出来ました。作品『長屋の花見』は同題名の落語を脚本化したもので、このサークルの指導を初めて10年目の記念公演に相応しく、明るく楽しい仕上がりになりました。努力を積み重ねたメンバー全員が、背筋を伸ばして堂々と、大ホールの舞台で演じている姿は感動的でした。
演劇は、登場人物の人生の一部を表現するものですから、稽古を通してメンバーの自分磨きのお手伝いが出来ることを嬉しく思います。
2011年11月14日
父が旅立って以来、行くことがなかったバーセグレドに行ってきました。このお店が今もあるのかどうかもわからぬまま…はたして…ありました。それも26年前の内装のまま、父が座った椅子もそのままでした。 このお店が出来た40年前から変えられていない空間は、どんなに沢山の人々の心を包み込んできたのかと思うと胸が詰まりました。カウンターで、この日に命名されたブランディーベースのカクテル「再会」を戴き、父を偲んだ月命日でした。 23日(祝)は、樋口一葉を偲んでの朗読会です。天上の一葉さんにも喜んでいただけるように朗読したいと存じます。
2011年11月7日
本年の新宿教室の生徒さんの発表会「朗読としの笛のつどい」は、雨にもかかわらず多くの皆様にお出かけ頂き、一年間の稽古の成果が実を結び、笑顔で幕を下ろせました。年毎に発声の力が身についていくメンバーの成長をとても嬉しく存じます。お心にかけてくださいました皆様、ありがとうございました。白井教室の生徒さんの発表会は今月20日(日)白井市文化会館大ホールで行います。お近くの方は、是非お運びください。 続く23日(祝)今年最後の私のステージ「一葉忌ライブ」の作品は「たけくらべ」を選び、主人公・みどりと信如の淡い恋心を、笛の福原幸三郎氏とのジョイントでお聞きいただきたいと準備いたしております。
2011年10月31日
恒例になりました江戸東京たてもの園・吉野家の庭先と座敷で行う「朗読としの笛のつどい」にて新宿教室・一葉の会のメンバーが発表いたしますのは、新しく作りました紙芝居「じゅげむ」と狂言「ぶす」を下敷きにしました2作品。11月6日(日)13時と15時の2回。たてもの園にご入場の方は、ご自由にご覧いただけます。私も笛の幸三郎氏と共に一部では「桐壷」二部では「浮舟」をお聞きいただくこととなり、源氏物語の原文を生かしながら分かり易くと…工夫を凝らしております。 年に2回発行のマコ通信13号の準備が整い11月末には、印刷が上がりそうです。もう少しお待ちください。
2011年10月24日
20年来の友人・千田裕氏から便りが届きました。彼が主催するボランティアステーションでは3月11日の震災直後から被災地の人たちを応援しているのですが、現在は「みなと応援村」と名付けられた仙台の活動拠点で お手伝いをしています。寒さが厳しくなってきましたので、10月末日までに「石巻湯たんぽ1000物語プロジェクト」への協力要請がありました。湯たんぽの価格は1個700円(税込)です。
ご協力お願いいたします。
また、私のテレビ出演番組がユーチューブにアップされました。
人々が見に来ているアイオワ州の主要な魅力は何ですか
番組名は「UTYニュースの星」「NHKがんばる甲州人」の2作品です。山梨県内限定番組でしたので多くの皆さんにご覧いただけるのを嬉しく存じます。
2011年10月17日
耳の不自由な人と共に生活し、命を守る自動車のクラクションを始めFAXの呼出音などを、吠えずに主人に知らせる聴導犬の育成の会を1990年に設立し普及活動を続けている松田治子さんとお会いして、地震や災害の緊急放送が聞こえない人々の処に聴導犬が助けになることを痛感しました。
また、いつも車窓から御挨拶している大船観音にも会いに行きまして、その微笑みは昭和2年から33年もの年月を経て昭和35年に落慶式が行われたことを知りました。現在、観音様の体内には第二次世界大戦戦没者の位牌が祀られ、敷地内には、平和を願う火も灯っています。車窓からでは想像できない静かな時が刻まれている場所でした。
2011年10月11日
先週は感動の日々でした。
有楽町・交通会館内シルバーサロンでの重要無形文化財「伊勢型紙展」(リンク先は昨年の展覧会)では84歳の小林ゑみ子先生の笑顔と美しい作品に心を奪われました。深川江戸資料館小劇場では東宝現代劇75人の会「水の行く方」の芝居に涙して、新橋・アルテリーベで行われたロシアの歌姫・エカテリーナのライブでは彼女の歌声に魅了されました。
散歩中の實相寺で「道半ば、まだ半分か、もう半分…」を目にして、またまた感動。義経庵で石井秀憲氏のピアノ演奏に心が躍りました。久しぶりの3時間ジョギングも完走でき、感動に溢れた週でした。
2011年10月3日
秋の発表会が近づき、新宿と千葉の各教室の生徒さんは時を惜しんで稽古に励まれています。新宿教室「一葉の会」では、笛の福原幸三郎氏のお弟子さんとの合同公演で、芝居仕立ての狂言「ぶす」と紙芝居「じゅげむ」を11月6日(日)江戸東京たてもの園・吉野家にて13時と15時の2回公演。タイトルは、『朗読としの笛のつどい・古民家、夕暮れ、冬じたく』。
千葉教室「根っこパートⅡ」では、落語「長屋の花見」を芝居仕立てにした作品を白井市文化会館大ホールで11月20日(日)14時45分開演です。
稽古を重ねてまいりました生徒さん達の1年間の成果を、ご覧いただければ幸いと存じます。
2011年9月26日
20世紀を代表するトランペット奏者マイルス・デイビスが亡くなって20年。NHKで特集がありました。そこで紹介されたエピソードはとても面白かったです。その中で、「…古いやつが聴きたかったらレコードを聴いてくれと答える。俺自身は、もうそこにはいない…」の彼の言葉は、瞬間を生き続けたマイルスの姿が象徴されている表現だと感動しました。そして『今という時間は今しか無い。今が自分であり、自分が今なのだ。今の本質は自分であり、自分の本質は今である。』という道元禅師「日々是好日」の禅語が浮かんできました。
時間と自分は別のものではないことにも気付けて、感謝です。
2011年9月20日
先日亡くなった高城淳一さんの納骨がすまされ、香典の一部は故人の遺志により精神障碍者の通所施設に寄付されたとのお手紙が届きました。昴の会と言うこの施設は藤沢にあり、精神障碍についての啓発と退院後の居場所、そして社会復帰する為のリハビリの場を目的として就労継続支援B型事業所「すばる工房」と「Cafeすばる」を運営しているそうです。お近くの方は、是非お立ち寄りください。
また、私の舞台写真を撮影してくださっている石川妙子さんの舞台写真展「風刻の花Ⅱ」が新宿の全労済ホールで9月30日~10月5日まで開かれます。躍動感溢れる素晴らしい作品と出会ってください。
2011年9月12日
美味しい天丼を食べました。横浜教室で朗読指導している生徒さんから芝居に挑戦してみたいとの希望があり、彼女にふさわしい脚本を探しに横浜・桜木町・紅葉坂(もみじざか)にある演劇資料室に行った時のこと。
その店は紅葉坂と交差する音楽通りにある「天麩羅 あぶら屋」です。知らないお店に入ることは滅多にない私ですが、天麩羅の看板を見ながらお店の前を通り過ぎた時、油の匂いがしない事を不思議に思いふと足が止まりました。勇気を出してカウンター席に座ったのが13時頃。
まもなくネタが終わったらと暖簾が終われました。新鮮なネタと最高級の油、薄味のタレで頂いた天丼に頬が落ちるようでした。
2011年9月5日
森本薫作「女の一生」は上演回数900回を超える杉村春子の代表作です。私も何回も観劇しその度に感動を受けました。また過日は朗読劇という形の公演に伺いまして"堤しず"役の藤井多重子氏の素晴らしい語りに胸を震わせました。彼女は、昭和40年に新国劇に入団し、多くの舞台に出演なさっている穏やかな女優さんです。主人公の"布引けい"を堤家の嫁にと伝える彼女の台詞に心を打たれました。この台詞から「しずの女の一生」がみえたのは初めてだったのです。そこに重なる形で「けいの女の一生」が展開する新しい感動は、一つの作品で2人の女性の生き方を感じられ、3人目の女性として観客である私の生き方を考える事が出来ました。素晴らしい作品でした。
2011年8月29日
新藤兼人(99歳)監督作品「一枚のハガキ」を観て、とても感動しました。戦争で全てを失いながらも、今ある状況を受入れ、そこから逃げ出すことなく、黙々と水を運ぶ主人公の姿は、やはり新藤監督1960年の作品「裸の島」の主人公・乙羽信子が、水を運ぶシーンにダブり二重に涙が出ました。島田正吾氏が85歳~96歳まで新橋演舞場でひとり芝居を上演なさったのを観て胸をふるわせたことも、思い出しました。
山田五十鈴先生(94歳)の下で勉強させて頂いていた頃に、乙羽氏や島田氏と会わせていただいたのですが、若かった私は諸先輩の表面しかみていなかったのだ…と、恥ずかしくてなりません。
2011年8月22日
15年前の新宿紀伊国屋書店前。その頃の制作担当・田中千晶氏と高城淳一氏と私で待ち合わせしたのが昨日のことのよう…。少し遅れて到着した高城さんは文庫本を手に「奥山君には、十三夜の『お関』役がピッタリだ。僕が演出するからどうだい…」この言葉が、樋口一葉ひとり芝居の始まりでした。
いつものお店でいつもの仲間と会う約束をしていた高城さんが入院。お見舞いの花束を抱えて病院に。面会受付で戻ってきた言葉は「先程…」驚きのあまり硬直した私は別棟に通され、旅立ち姿の高城さんと対面。お見舞いの花束はお見送りのお花になり、日本俳優連合の仲間と高城さんの好きだった盆唄を歌った通夜。今日も涙雨が降っています。
2011年8月15日
どんなに時が経っても、大切な人を失った悲しみが癒えることはありません。昭和20年7月7日、楽しいはずの七夕の日、甲府に空襲がありました。看護婦だった母の妹は入院患者の幼児を抱いて逃げ惑い19歳の命を奪われました。何日もの間、甲府中を歩き回り亡骸の一体一体を確認したけれど、妹の遺体を見つけることが出来なかった無念を母は語ります。
今回の震災でも、同じ思いの人が、どんなにか沢山いることでしょう。
「きゃんばすα」8月号の取材時には、叔母の着物を母が仕立て直した洋服を羽織ることで、今ある命は、私だけのものではない事を実感しながらの時間でした。
2011年8月8日
池内淳子主演「おさん茂兵衛」の広島公演で「平和記念資料館」を訪れた時の衝撃を今も忘れることはできません。今年も広島に原子爆弾が投下された8月6日、原爆死没者の霊を慰め世界の恒久平和を祈念するための平和記念式典にテレビの前で参列し8時15分に黙とうを行いました。
広島に落とされた原子爆弾によって廃虚となった叔父の家にくすぶっていた「火」を、形見として持ち帰った山本達雄さんの「火」が、核兵器をなくし平和を願う「火」として上野の東照宮境内で、今も燃え続けています。
この東照宮の神楽殿で、朗読させて頂いたとき、被爆者健康手帳を始めて見せて頂きました。そして、交付申請が受理されなかった人々の悲しい胸の内もお聞きしました。世界中の人々が笑顔で迎えられる朝の訪れを祈るばかりです。
2011年8月1日
今日から8月。「わかれ道」公演から1週間が経ちましたがFAXやメールでの御感想が続々と届いております。今回の作品は、私の演じる「お京」の相手役「吉三」が主人公ですから、透明人間の吉ちゃんの姿が、どこまで観客の皆さまの心にお届けできるかがポイントでした。
けれど、「吉ちゃんの声が聞こえて表情も見えて、とても感動しました。」とういう内容の御感想が多く、また「独り芝居ってどうするの?と言っていた娘も、良かった。良かった。と繰り返して…」という御感想も頂き、吉ちゃんの姿を届けられたこと、生活習慣の違う明治時代の作品が、親子で楽しんで頂ける舞台に仕上がったことを嬉しく存じます。
2011年7月25日
グレートフォールズモンタナ州の人種的な影響
本年の横浜・相鉄本多劇場公演も無事に幕を下ろすことが出来ました。お出かけ頂きました皆さま、お心にかけてくださいました皆さまに心底より御礼申し上げます。「わかれ道」は4場構成なのですが3場に入ってすぐから、客席から涙する声が聞こえてまいりまして…登場していない吉三の寂しさが観客の皆さまの心に映ったことだと嬉しく思いました。この作品は、来年の一葉お誕生日公演、続く日本橋三越劇場公演でも上演の予定でございます。
また日曜日には、蓮の葉にお酒をついで茎から呑む像鼻杯(ぞうびはい)をいただくというチャンスにも恵まれました。
これから暑くなりそうですが、くれぐれもご自愛くださいませ。
2011年7月19日
女子サッカーワールドカップで行われた差別撤廃宣言「…人種差別や女性への差別を撲滅すること…」に感銘を受けました。差別はあってはならないことなのに存在しています。「わかれ道」の登場人物の傘職人の吉三は、孤児であること、背の低いことで差別を受け、お京は、妾になることで差別を受けます。お京は「あー嫌な世の中だ」と言いながら、「世の中のせいじゃないよね。私の気持ちしだいだものね」と、世間に立ち向かう決意をします。
一葉の時代から百年以上経っているのに、未だ女性の活躍できる場が余りに少ない現実。なでしこジャパンメンバーの笑顔に胸が熱くなりました。
2011年7月11日
7月公演「わかれ道」の書かれた明治28年は、男性の丸坊主が流行してバリカンが普及し、京都で日本初の市電の運転が開始され、正岡子規は日清戦争従軍記者として出発。富士山頂で気象観測が開始され、首相は伊藤博文で、日清講和条約が締結されました。
女性の職業は、乳母、使用人、女工など限られたもので、住み込みの下女は約1円、下男は約2円、松山中学校の教師として赴任した夏目漱石は37.5円、内務大臣の板垣退助は500円を得ていた時代、主人公・お京と、傘職人・吉三は、貧しいながらも肩を寄せ合って生きていました。そんな二人の夢を観にいらしてください。
2011年7月4日
七夕に願を込める短冊が、笹の枝と共に用意される頃です。
何年も前から、私は必ず「皆が笑顔で過ごせますように」と書いて短冊を吊るします。
どんなに不安だらけの毎日でも笑顔が不安定な心を穏やかにしてくれると信じています。
先日、私と同郷のシミック(株)代表の中村和男氏から、大妻女子大の井上栄教授と共に「母子健康手帳活用推進協会」を設立なさったと伺いました。この会は、母子健康手帳を思春期・青年期の男女のメンタルヘルスに役立てようという会で、親子の絆を深めることに貢献するのが目的だそうです。私はこのお話に共感を覚えました。
2011年6月27日
今年の桜桃忌には、仙台・長徳寺僧侶、佐藤文仙さんが、お出かけくださいました。思いがけないことで、飛び上るほど驚き、とても嬉しかったです。
生存がわからずに不安だった日々、連絡がついて安心した瞬間、そして、目の前にまるで何もなかったように笑っている文仙さん。
ステージでは、サプライズとして一葉作品初演の事をお話し、お土産に頂いた牛タン煎餅をお分けして、終演後には皆さんと杯を交わしました。
復旧も復興も日々の生活も「焦らず慌てず諦めず」私も、皆さんに喜んでいただけるように公演の稽古に励んで、劇場でお待ちいたしております。
2011年6月20日
今年の桜桃忌は、父の日に重なりました。それで、太宰治(本名・津島修治)の愛息を偲ぶ作品も加えて朗読いたしました。
その作品とは、私の高校の先輩が昭和30年に麻布の愛育研究所で出会った、津島正樹君の思い出の文章です。
彼は、自分のことを「アーボー」と呼び、音声はあっても言語がなかったダウン症児でした。
その彼が、昭和31年に描いた絵も、皆さんご覧いただきました。
来年の桜桃忌のリクエスト作品は、随時受け付けております。
また、7月公演のチケット予約もお待ちいたしております。
お問い合せ欄からお送りください。
2011年6月13日
昭和23年6月13日夜半、39歳の太宰治は、『グッド・バイ』の草稿、遺書数通、伊馬春部に遺した歌などを残し、山崎富栄と共に玉川上水に入水。19日に遺体が発見されました。
平成23年の現在、東日本大震災から3ヶ月経った今も、本人の意思とは関係なく、海にのみ込まれ、土砂に埋もれて発見されていない人々のことを思うと、そのご家族のお苦しみを思うと、涙がこみ上げてくるばかりです。
19日の新宿Jazz Barサムライで行います「桜桃忌ライブ」では、太宰が残した作品を朗読することで、希望や生きる力の感情を揺り動かすことが出来れば…と思っております。
2011年6月6日
今月19日(日)午後4時、新宿Jazz Barサムライで行います「桜桃忌ライブ」では、明治42年青森県北津軽郡金木村で産声を上げた津島修治が、24歳の時、太宰治のペンネームを使った最初の作品『列車』と、「走れメロス」を書き上げた同じ年の10月の作品『一燈』をお聞きいただきます。お楽しみにお出かけください。
また、材木座・五所神社の『例祭』(乱材祭=みざいまつり)は来週です。3基の神輿が町を練り歩き、2基の神輿が海上渡御を行うこのお祭りは、海への感謝に溢れています。私は昨年参加したのですが感動的でした。今年も海が穏やかでいて欲しいと祈るばかりです。
2011年5月30日
梅雨入りして紫陽花が喜ぶ6月は、Jazz Barサムライのカウンターでのおしゃべりから展開した桜桃忌ライブ・太宰治朗読会の月です。今年で6年を迎えます。
こちらの会だけは、毎年、観客の皆さんからのリクエスト作品を朗読します。そして、ドレスを着ます。
このドレス選びも、毎年悩んで…
ところで皆さんは、猫派?それとも犬派ですか?
私は、どちらかというと犬好きなのですが、このライブハウスは、まねき猫で溢れています。
猫好きの方は是非お出かけください。お待ちしております。
2011年5月23日
昨日の三越劇場「十三夜」公演は無事に幕を下ろしました。
お出かけ頂きました皆さま、お心にかけてくださいました皆さまに、心より御礼申し上げます。
読売新聞18日付けの都内版に大きく掲載されました記事をご覧になって、初めて私の公演におかけくださいました方々、初演から変わらず応援してくださっている方々から、沢山の感動のお言葉を頂戴いたしまして、感無量でございます。
これからも皆さまに素敵な感動をお届けできますように精進してまいります。
本当にありがとうございました。
2011年5月16日
今度の日曜日(22日)は、三越劇場「十三夜」公演の日です。
今回の作品は、これまでの「十三夜」とは、全く違います。
もし、「以前に見たから…」と躊躇なさっている方がいらっしゃるとしたら…、観ないと損です。
自分でこう言うのも変なのですが、とても好い作品に仕上がりました。もっと早くから、皆さんにお声掛けをしておけば良かったと後悔しています。
樋口一葉の「十三夜」の登場人物の心情が、阿部照義の脚色により、より分かりやすく、伝わりやすくなったのです。
22日午後5時、ぜひ三越劇場へお出かけください。
お待ちしております。
2011年5月9日
三越劇場公演まで、2週間と迫ってまいりました。被災地の皆さまのことを思うにつけ、ご案内状の筆が進まず…。
けれど近頃は、明るいニュースが増えてきて、少しずつ気持が落ちついて…。
川上尉平展に行ってきました。
油絵のユリは、その香りが溢れ、イチジクはもぎ取りたいとさえ思え、デッサンの竹林の前に立つと、心地よい風を感じました。
皆さんにも、素晴らしい彼の作品に接して頂きたいと思いまして5月22日の三越劇場公演日にはホームページ上掲の椿の原画も含め、ロビーに飾らせて頂くことにいたしました。
お楽しみにお出かけください。
2011年5月2日
先日、「十三夜」の脚本演出の阿部照義氏の家族をテーマにした作品「秋の灯」が上演されました。
このお芝居で年間の日本の自殺者は3万人、無縁死者は3万2千人と知り、恐くなりました。
また今回の震災では、1万人以上の人々が亡くなり、行方不明者も1万5千人近くです。
明治28年には、コレラが大流行して4万人以上の人が亡くなっています。
一葉の作品「十三夜」でも、主人公・お関の初恋の人・録之介の娘は、コレラで亡くなっています。今、命があり朝を迎えられること、お芝居が出来ることに感謝の気持ちで胸が詰まります。
2011年4月25日
鎌倉の材木座海岸は、サーファーを喜ばせる波、浜辺にはのんびり読書する人々。今は穏やかなこの海が、恐ろしい津波に姿をかえて全ての生活を奪い取る時が来ると思うと、今日の命が宝物です。
★NHK総合テレビ「まるごと山梨」(山梨県内向け地域ニュース)午後6時10分~7時「がんばる甲州人」(奥山出演)放送日は再びの変更で、4月28日(木)になりました。
★5月公演は、昭和2年に世界初の百貨店の中にある劇場としてオープンした大理石に囲まれた三越劇場で、「十三夜」をご覧いただきたくご予約をお待ちしております。
2011年4月19日
一重桜の花びらが風に舞う隣で、八重桜の蕾がほころび始め、命の尊さを確かめ合う日々。
「お花見ライブ」は、お天気に恵まれ笑顔溢れる日となりました。
暖かい日差しと花々の香りが、皆様の心に光を届けてくれることを祈っています。
★NHK総合テレビ「まるごと山梨」(山梨県内向け地域ニュース)午後6時10分~7時「がんばる甲州人」(奥山出演)放送日変更。4月26日(火)になりました。
★上掲の椿の絵の作家、川上尉平の個展が、アルテカーサ川越で、5月10日まで開催されています。
★5月22日(日)三越劇場公演チケットの販売が始まりました。
2011年4月12日
地震に怯えながらも桜の美しさに感動の今日は、情報満載です。
★NHK総合テレビ「まるごと山梨」(山梨県内向け地域ニュース番組)午後6時10分~7時放送「がんばる甲州人」(奥山出演)は、4月21日(木)に変更になりました。
★4月16日(土)「お花見ライブ」には、福原幸三郎の笛も加わり、続く新宿御苑の八重桜(一葉桜)は、ちょうど見頃です。
★上掲の椿の絵の作家、川上尉平の個展が、アルテカーサ川越で、5月10日まで開催されています。
★5月22日(日)三越劇場公演チケットの販売が始まりました。
2011年4月5日
3月に行いました「一葉お誕生日公演の折に、NHK総合テレビの取材がありました。番組名は「まるごと山梨」(山梨県内向け地域ニュース番組)午後6時10分から7時まで放送。「がんばる甲州人」のコーナーです。4月11日~15日の間に放送されます。
内容は、私がどのような思いで演じているか、何を伝えたいかなどを前日のリハーサルや本番を通じて視聴者に伝わるような構成になっているそうです。沢山の方にご覧いただきたいと思います。4月14日(土)「お花見ライブ」では、泉鏡花23歳の作品「外科室」を朗読いたします。お楽しみにお出かけください。
2011年3月29日
一葉さんの眠る築地本願寺和田堀廟所を25日に訪れ、ケーキの変わりの花束とお線香を持ってお誕生日のお祝いのお墓参りをしてきました。 そして、東北関東大震災の翌日に行った「お誕生日公演」のこと、震災に遭った友人のこと、4月の「お花見ライブ」のこと、5月の「三越劇場・十三夜」公演のことなどをお話しました。
彼女は、明治29年に築地本願寺に埋葬されましたが、大正12年の関東大震災の被害を受けて現在の場所に移っているのです。 皆さん其々に不安の毎日でしょうが、くれぐれもお気を付けになってください。
2011年3月22日
地震以来、知人の消息が気がかりで、不安な日々を過ごしていました。気持の落ち着かない毎日でした。「こどもたちの夢」の演出や演奏を担当してくれた戸石充氏、樋口一葉作品の初演「十三夜」を行った長徳寺の佐藤文仙住職…、御家族共々、ご無事で避難所にいらっしゃることが確認できた時の喜びは言葉に出来ません。
けれど、どんなに不自由な生活をなさっているかと心配です。また、連絡をとることは出来ませんが14年前、仙台でご縁が出来た皆さまの笑顔が思い出されて…ただ、祈るばかりです。
2011年3月15日
今年の「一葉お誕生公演」も、盛会のうちに幕を下ろしました。応援くださった皆さま、お心にかけてくださった皆さま、ありがとうございました。
地震は、舞台稽古の時でした。とても揺れて怖かったのですが被害もなく、翌日の公演日には素晴らしい晴天、富士山が凛とした姿を見せてくれました。終演後には「また来年を楽しみに待っています」と沢山お言葉をかけていただきまして、とても嬉しかったです。
けれど、被害にあわれた人々のことを思うと手放しでは喜ぶことが出来ません。
2011年3月8日
今週の土曜日は、山梨県立文学館で行う「一葉お誕生日公演」第1回。
この日のお誕生日の人を調べましたら、黒澤明監督の殆どの作品に出演の名優・志村喬さんでした。彼は、明治38年3月12日生まれ。
私が最初に見た作品は、「生きる」10代の頃に感銘を受けた志村喬さんのブランコのシーンは今でも目に焼き付いています。
今回の公演をご観劇くださる皆様に、何十年経っても「あのシーンは忘れられない」と、感じてもらえるような、そんな舞台を踏みたいと思っています。
2011年3月1日
今年の「一葉お誕生日公演」は、3月12日に、一葉資料の宝庫でもある、山梨県立文学館講堂で行います。
明治25年3月12日の一葉さんは小説の師・半井桃水と、彼を囲む仲間たちと共に、梅見の宴に出かけました。そして翌日、一葉の処女作掲載の同人誌「武蔵野」が発行されたようです。
この日の日記からは、一葉さんの笑顔が…、そして、笑い声さえも聞こえてくる気がします。
皆さんの3月12日が嬉しい日になりますように!
2011年2月22日
「もし、あなたが、俺と一緒に店先に座ってくれ!と、でも 云ってくれてたら…私はきっと…」
『十三夜』の主人公・お関が、初恋の人・録之助(煙草屋の若旦那)に出会った時に、口にした言葉です。
戻ることは出来ないけれど…もしも、あの時…
そして、お関は、続けます。
「今更、云っても返らぬ繰言(クリゴト)なれど、お嫁入りのその日まで涙が零れて…」
もし、今、初恋の人に出会ったら皆さんは、どんな言葉をかけられますか?
2011年2月15日
先日、首都圏在住の山梨県出身者の集まり「首都圏甲府会」に出席してきました。
宮島雅展甲府市長さん、B-1グランプリを受賞した甲府鳥もつ隊の皆さん、ヴァンフォーレ甲府の皆さんも出席され、盛況な会でした。
宮島市長の漢詩を引用した祝辞に感銘を受け、ヴァンフォーレ甲府の海野社長のお話に感動し、甲府鳥もつ煮の美味しさに、驚きました。
初めてお会いした同郷の先輩たちに、暖かく迎えていただき、有意義なお話も沢山お聞きすることが出来、郷里というものは、良いものだな…
と、改めて思っています。
2011年2月9日
今日は「一葉お誕生公演」を行うホールをご紹介します。
山梨県立文学館(JR中央線・甲府)は、甲府市郊外の芸術の森公園にあり、昭和53年に開館された県立美術館と共に芸術文化の振興のためにと、平成元年に建設されました。
私も伺いました開館20周年記念展では「樋口一葉と甲州」が開催され幕末の甲州に生まれ、近代日本の荒波を生きた両親、反骨の精神を貫いた祖父、山梨が舞台の小説「ゆく雲」など、山梨とのゆかりに焦点をあてた素晴らしい内容でした。
3月12日は「友情の手紙」がテーマで、一葉から馬場孤蝶への手紙をご覧いただけます。
ひとり芝居と共にお楽しみいただきたいと思います。
2011年2月4日
昨日は節分でしたね。皆さん、豆まきをなさいましたか?
仕事が遅くまでだった私ですが、滑り込みセーフ。23時44分に豆まきが出来ました。遅い時間でしたから小さな声で「福は内、鬼は外…」
「福は内」は、良いのですが…「鬼は外」は、なかなか出ません。
何となく意地悪な感じがするのです。
豆まきしながら、心の中の邪悪な鬼のような部分を退治するのが、鬼は外と思いながら今日の立春を迎えました。
一葉お誕生日公演のお申込みをお待ちしております。
2011年1月28日
"初恋"
言葉にするだけでドキドキする響き。思うだけで、背骨の中心が熱くなり、顔が真っ赤になるような気がして…急に恥ずかしくなって…
誰かに、心の中を覗かれているように感じるのは、何故でしょう?
"初恋は結ばれない恋"と聞きます。それは、想う気持ちが強すぎるのかもしれません。
「十三夜」の主人公・お関は、親の勧める男性に嫁ぎました。けれど、苦しみの連続でした。そして、離婚を決意したとき、初恋の人に再会したのです。あなたなら、どうなさいますか?3月12日のお出でをお待ちしております。
2011年1月18日
2009年に高校生対象の朗読会『太宰治と樋口一葉の世界にふれる』を行った同じステージで、今年は『樋口一葉お誕生日公演・十三夜』のひとり芝居を行います。
同じ年に一葉のご両親のご実家がある甲州市(塩山)で、ご好評頂きました『樋口一葉お里帰り公演』の折からのご要望でした。
場所は、一葉資料の宝庫である山梨県立文学館です。
同じ敷地内の県立美術館で、ミレーの画もお楽しみください。
近くの湯村温泉も良いお湯です。
ご予約は、ご意見募集欄をご利用ください。
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